十字架の愛に応答する

信仰を守り抜く

西暦65年のローマを想像してみてください。使徒パウロは投獄され、間近に迫った処刑を待っていました。パウロは何十年にもわたり、富む者にも貧しい者にも仕えてきました。そして彼自身も、その両方を経験しました。彼は、イエスさまを信じると公言する人々が、神様から与えられた賜物を、与え主なる神様の栄光のためではなく、自分自身を高めるために用いる姿を見てきました。また、人間の才能を誇り、この世の成功をあがめ、地上のぜいたくを求め、子どもたちにも同じ価値観を教える姿も見てきました。しかしその一方で、心が変えられる経験や、驚くべき寛大さ、そして大きな犠牲も目撃してきたのです。パウロは大きな霊的覚醒を経験しました。彼はこの世が与えるすべてのものの本質を見抜き、自分にとって最大の喜び、最高の特権、そして生きる理由そのものは、イエス・キリストを高く掲げることにあると悟ったのです。死を目前にしたパウロは、若きテモテに手紙を書きます。それは、切なる願いに満ちた、人生最後の手紙でした。彼はこう締めくくっています。「わたしは、戦いを立派に戦い抜き、決められた道を走りとおし、信仰を守り抜きました。」(テモテへの手紙二 4章7節・新共同訳)これはまた、私たちに対するパウロの祈りでもあります。人生におけるあらゆる選択の中で、彼は私たちに「信仰を守り抜きなさい」と勧めているのです。

オンラインから
07/02/2026, 11:30 PM